大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)240 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を仙台高等裁判所に差戻す。

理 由

上告代理人加藤定蔵の上告理由第二、三点について。

原審は上告人において、仮りに本件売買契約を委託販売契約に変更する合意が成

立しなかつたとしても、上告人は被上告人が売主として負担すべき費用の立替債権

を有し、かつ売買の目的物たるりんごに隠れた瑕疵があつたため、得べかりし利益

の喪失その他の損害を蒙つたので、これらの立替債権及び損害賠償債権と被上告人

の有する売買代金債権とを相殺する旨の主張をしたのに対し、その立替債権につい

ては何等の判断を示すことなく、また損害賠償債権についても仔細に審究すること

なく「控訴人両名代理人主張の損害なるものはすべて本件りんご委託販売のために

生じた運賃、手数料等であつて、右りんごが腐敗していたかどうかということとは

直接関係のないものであるから、控訴人両名代理人主張の相殺の抗弁は、既にこの

点において理由がない」と判示して、たやすく上告人の相殺の抗弁を排斥したのは、

審理不尽若くは理由不備の違法あるものというべく、論旨は理由あり破棄を免れな

い。

よつて、民訴四〇七条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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